戯言、石をも穿つブログ

~たわごと、いしをもうがつブログと読みます(笑)~

パチ屋の店員がお客様からバレンタインチョコを渡されたときの話し

昨日書いた記事のゴリラチョコ。実は嫁さんのお母さまが毎年くれるんだよね~。

万が一でもこの記事見せられないよな~。

絶対に嫁さんにバレないようにしなきゃと気を引き締め直したスティングであります。

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さて、今回の記事なんですが、このタイトルだけ見ればこう思うでしょう。


「なんと羨ましい話しなんだ!自慢かよ!」と。



いえ。違います。毎年この時期になると思い出す胸の痛む懺悔のお話しなんです。



私は普段、パチンコ店の店長をしておりますが

この業界では「お客様から何か渡されても絶対に受け取るんじゃないぞ!」みたいな教えがありまして

安価なコーヒーやお菓子でもお断りするようにしています。


「あの店、スタッフにコーヒーあげると出るぞ!」

「アイツさっき店員にコーヒーあげてたから出とるんか」

など、よっぽどないとは思うのですがよからぬ噂になっては困りますからね。

ただでさえ遠隔だのサクラだの、良いイメージがない業界ですから。



そんななかでも、さすがにこれは断れないぞ!というような物もありまして

それは、受け取るの拒否したら、その物どーなっちゃうの?って物です。


例えば

アイスクリームとか漁師さんが持って来てくれる生ものようなものですね。

それ断ったら、溶けたり腐ったりしてゴミになるだけじゃん!みたいな。

あとはスタッフ全員分みたいに大量に買ってきたものですね。


そういった物は、困ったなーと思いながらも頂いていました。


お客様からバレンタインのチョコを差し出されたら?

ここからは、まだスティングが班長だったころの話し。


いつものようにホールで走り回っていると

呼び出しランプが点いたのでお客様のもとに行ってみたら

女性のお客様が立派なGODIVAの箱を差し出してくるではありませんか!!




びっくりしました。




たぶん言葉を発するまで3秒間ぐらいかかったと思います。


そしてその3秒で、もういろんなことをメチャクチャ考えました。


どのような女性だったのか


私の好きな女性のタイプは、スレンダーでロングヘアーの人です。


そしてその女性は、まさにスレンダーでロングヘアーの人でした。

ですが…















ぱっと見 70歳ぐらいのお婆さんでした。


Q「この女性は、おばさんですか?お婆さんですか?」と100人に聞いたら

たぶん90人以上の方がお婆さんと答えるでしょう。

スレンダーで白髪のロングヘアー。ワンピースのDr.くれはをストレートにしたような感でした。


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そのときの私は、まだ彼女を受け入れれるほど大人ではなく心に余裕もなく

失礼にも「うわっ。嫌だな」と思ってしまいました。


真っ先に周りからの目を気にした


いつもお客様から物をもらってはいけないよ!と指導している立場として

私がもらってしまってはダメだろう。というような真面目な考えが浮かぶのでしたらいいんです。


でも私が真っ先に考えたのは、お婆さんからチョコをもらってしまったら

「スタッフや上司からから笑われてしまう」だろうなという考えでした。


その気になられても嫌だ

そして次に考えたのが、仮にチョコを受け取ってしまったら

相手がその気になってしまい、付きまとわれたらどうしよう?とか

次にお店で会うときどんな対応すればいいんだろう?ってことでした。

懺悔なので正直に言いますと「気持ち悪い」とすら思ってしまいました。


その結果


「もらってはいけない決まりになっていますので」と断り、受け取りませんでした。

拒否したときの女性の顔は、鮮明とまではいかないまでも今でも覚えています。



今だったらどうするか?


さて、最初に「胸の痛む懺悔のお話し」と言いましたが

みなさんはどのように思いますか?


「それは女性がかわいそうだよ!スティングの人でなし!」

と思う方もいれば

「たしかに怖いよね。これ男女が逆で20代のギャルにおじいさんが

本気のプレゼント渡したとかだったら引くよね?」

と思う方もいるかもしれません。


ですが私は、この女性がどんな思いでチョコを買いに行き

どんなに勇気を出して渡そうとしたかを考えると後悔の念が消えません。


キレイ事のように聞こえるかもしれませんが

接客業でありながら、お客様の気持ちは一切考えず

自分の事だけしか考えず行動してしまったことを

今でも思い出してしまうほど反省をしております。


今だったら間違いなく受け取ります。

今なら部下や上司に笑われることなんて屁とも思わないですし

付きまとわれないようにトークで躱す(かわす)自信もありまし。


本当にあの女性には申し訳ないことをした

もうかれこれ15年前のバレンタインのお話でした。